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ギフテッドの彼女と付き合ってた話

1:2014/05/27(火)00:34:24 ID:
長いんですが付き合ってくれよ
書き溜めてあるからさ
5:2014/05/27(火)00:37:02 ID:
数年前、俺は大学が決まって一人暮らしをすることになった。両親が貧乏だったからこれ以上金を使わせたくなくて、バイトして、ルームシェアして、とりあえず親の世話になることを極力避けてなんとか生計をたててた。

バイトは当時三つかけもちしてた。家庭教師のバイトと、居酒屋と、喫茶店。ほぼ毎日バイトがあったから一応形だけ入ったサークルもほとんど行けなくて、友達も出来なかった。でも、ルームシェアの友達(田舎から一緒に上京してきた高校からの友達)がいたから特に寂しくはなかった。
7:2014/05/27(火)00:38:13 ID:
ほんほん
8:2014/05/27(火)00:39:15 ID:
そんな日々が続いて、気づいたら年が明けてた。
二月の寒い日だったと思う。
その日は喫茶店のバイトだった。店はスタバとかドトールとかチェーンじゃなくて、
コーヒー好きのおじいちゃんが趣味で始めたようなとこだったから人が来ないのはいつものこと。
俺は掃除したり本読んだり店長と話したりしてた。

カランカラン と鈴が鳴ってドアが開いた。
「いらっしゃいませー」
こういう店でバイトしたことがあれば分かると思うんだけど、新顔ってのは滅多にこない。
だいたい来る人は決まってるし、その年齢も60~70がメインだ。
でも、その日は違った。俺と同い年くらいの女の子が入ってきた。

9:2014/05/27(火)00:41:19 ID:
「いらっしゃいませー お一人ですか?」
「………は、はい」
「カウンターとテーブル、どちらがよろしいでしょうか?」
「…え、え、え、じゃあか、カウンターで…」
「かしこまりましたー 」
背は高くもなく低くもなく。顔は吉木りさに似ていて、
化粧は薄いけどきれいだった。髪は黒のロング。服装はジーパンに白のYシャツ。
地味で綺麗な子だった。

応答がぎこちなくて、緊張してるなって思った。
自分も高校生くらいの時初めてそういう喫茶店とか入るの緊張したなー
とか思い出して妙な親近感が湧いた。もちろん、顔が可愛かったってのもあるけど。
11:2014/05/27(火)00:42:15 ID:
きいてるおっお
12:2014/05/27(火)00:43:23 ID:
>>11 thx

注文もかみかみで、待ってる間もそわそわしてる。そして汗がすごい。
店内はヒーターが一台あっただけで、確かに外と比べれば暑いかもだけど、
なにしろ冬の寒い日だし、汗をかくほどじゃなかった。
久々の若い女の客に興奮した店長がサンドウィッチを作りながら伝票のゴミの裏に 声かけろ って殴り書きした。いやいや、あんたがかければいーじゃんと思いつつも俺は
「暑いですか? 良かったらヒーター消しましょうか?」
と聞いた。途端、彼女は真っ赤な顔をして、すごい小さな声で
「はい……お願いします……」
と答えた。
13:2014/05/27(火)00:44:47 ID:
その時はよく分からなかったんだが、汗をかいていることを指摘されたのが恥ずかしかったらしい。
結局極寒の中、ヒーターを消して窓をあけて、やっと彼女の汗はおさまった。
サンドウィッチをものすごい勢いで食べ、コーヒーをものすごい勢いで飲み、ピッタリの金額をカウンターに置くと、
また小さな声で ごちそうさまでした… と呟いて帰って行った。
これが俺が初めて彼女に会った時。
14:2014/05/27(火)00:45:55 ID:
喫茶店のバイトは週に三回いれていたが、結局その週彼女が再び現れることはなかった。
もう会えないのかーとなかば諦めかけていた時、初めて来た日からちょうど一週間後に彼女は再び現れた。
あの子と話したいなーと思っていたのに、いざ目の前に来られると緊張して話せない。結局注文とか会計とか以外の会話は一切なく、
彼女はまた帰って行った。その日、店長になに意識してんだアホって怒られた。
店長こそ普段おばさんとかおじさんとかが来るとめっちゃ話すくせに、
その子がくるとムスッとしている。可愛い人だ。
15:2014/05/27(火)00:46:48 ID:
なんか聞きたいことあったら答えるから
なんでも聞いてください
16:2014/05/27(火)00:47:17 ID:
>>15
わかれたわけだよね?
なんでわかれたの?
18:2014/05/27(火)00:48:42 ID:
>>16 おいおい話してくからw
ちなみに今現在は付き合ってるよまだ
23:2014/05/27(火)00:51:19 ID:
>>18
ならスレタイ間違ってんじゃねぇかボケぇ
25:2014/05/27(火)00:52:43 ID:
>>23
確かにwwww 今人少ないの? 全然2ちゃんやんねーから知らないんだ
20:2014/05/27(火)00:49:49 ID:
翌週も、翌々週も同じ曜日に彼女は現れた。そのうちに気がつくことが出てきた。
.木曜16:00に来ること
.注文するのはサンドウィッチとアイスコーヒー
.座る場所は初めて来たときと同じカウンターの1番入口側
.会計はぴったり出す。レジがあるのにカウンターに置いて逃げるように帰る

このルール?を必ず守るのだ。
注文するものが毎回同じ人も、来る時間が毎回同じ人も、座る場所が毎回同じ人もさほど珍しくはないけれど、
彼女はまるでそれが規則かのように忠実に守っていた。
22:2014/05/27(火)00:50:52 ID:
二月が終わってほんのり暖かくなってきた三月。
その日の木曜日はいつもより混んでいて、彼女が座る席には常連の1人が座っていた。
16:00。彼女はいつも通りやってきた。そういえば、この頃はほとんど汗もかかないし、
声のボリュームも大きくなっていたような気がする。店にも慣れたんだろうと思って少し嬉しかった。
なのに。彼女はいつも座る席に人が座っているのに気がつき、立ち尽くした。
「いらっしゃいませー すいません、いつもの席埋まっててww」
常連のおっさんを冗談で睨みつける。
「おいおいおい! 俺のせいってゆーのかよ! ったく女には甘いのに俺には厳しいなぁ!」
常連のおっさんも笑いながら返す。
彼女も表情を和らげてくれているはず…
26:2014/05/27(火)00:52:45 ID:
高機能自閉症とギフテッドは違うやろ
27:2014/05/27(火)00:53:41 ID:
と思ったが、彼女の顔は何故か真っ赤だった。あれ?俺なんか気に障ること言った?
そんなことを考えた次の瞬間、彼女はドアを開け、飛び出して行った。
いきなりの出来事に店全体が凍りつく。常連のおっさんも え、俺ここの席座ってたのまずかったか? と店長に聞いている。
このまま来なくなるんじゃ?と思うと、いてもたってもいられなくなったが、さすがにバイト中に追えないわな…と思い、店長を見た。
「いけ。話聞いて来い。お前の言い方が気に障ってたなら謝るんだぞ。」
と言ってラップにくるまれてたサンドイッチをプラスチックの容器にいれて、
渡してきた。彼女が急いで食べるのを見てなるべく早く店を後にしたいんだろうと思ったのか、
すぐ出せるよう事前に作っていたのだ。店長はシャイだけど気配りのできる人だった。
28:2014/05/27(火)00:56:28 ID:
店を出て道路を見渡しても彼女の姿はない。やみくもに探しても無駄だと思ったので、駅まで行く道で探すことにした。
店を長くあけるわけにもいかない。自転車を漕ぎ出す。駅前の公園に彼女はいた。
三月とはいえまだ寒いのに汗が止まらないみたいだった。

「あの!」
「!?」
「席、埋まっててすいません…よかったら、これ食べませんか?
店長、あなたのために作ってたみたいなんで、よかったら食べて上げてください」
「あ…あ…あの…わたし…あの…」
「はい?」
「いた…いただきま…す…」
手渡したサンドイッチを静かに食べはじめた。ここらへんから冷静になって「(俺、好きだと思われてないかな…)」って心配になった。
彼女が横で食べ終わるのを待つ。心なしかいつもよりゆっくり食べているようだった。
30:2014/05/27(火)00:58:02 ID:
食べ終わってから聞いた。
「あの、俺、なにか気に障ること言いました? 凄い勢いで出て行かれたんで、
てっきり怒らせちゃったのかと思って…」
「ち、ちがう、んです。わたし、あの…普段と、違うことが、ダメって、いうか…んー…」
「…え?」
「普段と、違うことになると、」
「…なると?」
「ぱ、パニックに、なっちゃってて、」
彼女の話し方はガチでこんな感じ。よく知らない人と話す時は緊張してじゃっかん吃音になるらしい。
文字におこすとアニメっぽいな。

そう言った彼女の顔は真っ赤だった。可愛い。
汗で前髪がペトリとおでこにはりついていてもなお、可愛いと思わせてくる。

「…そうですか。でも、またお店来てください。待ってますから。サンドイッチとコーヒー用意して」
「…は、はい。」
初めて彼女の笑顔を見た。バイトをすっぽかして話し込むわけにもいかないので、俺は店へと戻った。
31:2014/05/27(火)00:59:18 ID:
きいてる
32:2014/05/27(火)00:59:20 ID:
店長と常連さんにパニックになってしまったらしいと説明してもポカンとしていたが、
それ以上説明のしようがなかった。そしてその翌週の木曜日。彼女はまた、16:00ぴったりにやってきた。
店長と また来ても普通に接しようと決めていたので、あえてその日のことには触れずに「いらっしゃいませ!」とだけ言ってサンドイッチとコーヒーを出した。彼女は恥ずかしいのかうつむきながら食べて、いつものように会計を済ませるとさっさと帰って行った。

その翌週も、翌週も、彼女は来た。そのうちに、だんだん話すようになっていった。
はじめは挨拶とか天気とか社交辞令。でも、七月くらいになるとお互いの名前を知り、
年齢も一つ彼女が上ということを知ると、自然とタメ口になっていった。
店長は全然話せなくて、客にタメ口をきくなんて店の風紀が乱れてるとか騒いでた。
34:2014/05/27(火)01:01:38 ID:
彼女は21の大学三年だけど、大学に籍だけ残して行ってない状態らしい。
店の近くの研究所に派遣されてもう研究を手伝っているとのこと。
その頃俺は経済学部の二年目で、バリバリの文系だったのが数学をやらされていた。
だいたい一年やると出来るようになるが、俺はてんでダメだった。そのことを話した時
「俺、数学全然わかんなくて単位ヤバイんだよね…」
「そっかー…でも、大学の数学って簡単じゃない?」
「え?難しいよ?www」
「そうかなぁ…」
「じゃあ今度教えてよ!」
「いいよー たぶん、分かると思うから」

こんな感じで、数学を急遽教えてもらうことになった。翌週、彼女はいつも通りやってきて、俺は数学の問題を見せた。
自分の学歴にちょっと自信があったので、心のどこかで自分よりは頭良くないだろうとか思い込んでいたのかもしれない。
だが彼女は問題をみるや
「これがわかんないの?」
と言った。タメ口で話すようになってもおとなしく、
お淑やかな感じの話し方だったので 嫌味言いやがったwww と意外だった。
でも、顔を見ると、本気で不思議そうな顔だった。本気で、こんなのが分からないなんてありえるの? と思っているようだった。
35:2014/05/27(火)01:02:58 ID:
結果、彼女はその問題をあっさり解いて、その後出した問題もなんなく解いた。
「すごっ!」
「すごくないよ? 普通だよ?」
「これめっちゃムズイじゃん!」
「数学ってパターンだから、私はこのパターンを知ってるってだけだよ」
普通、問題を見てもそのパターンがどれか分からないのに…
このころからただものじゃないと思い始める。と同時に好きになりはじめていた。

七月くらいになるとすっかり仲良くなって、メアドもケータイ番号も交換した。
彼女が俺にちょくちょく数学を教えたり、俺が彼女に映画を勧めたりする関係が続いた。
彼女は映画をほとんど見たことがなくて、人生の半分を損していると思い、俺はお気に入りのやつを片っ端から勧めまくった。
時々勧めたのに見ない奴とかいるだろ? でも、彼女は全部見てくれた。それが嬉しかった。木曜日に喫茶店で彼女の映画の感想を聞くのが楽しみで仕方なかった。
相変わらず俺が数学の質問をすると凄いバカにしたように(彼女は素)教えてきたけど。

ある日、店長が冗談で
「お前らさっさと付き合え。見ていてこっちじれったいわ!」
って言ったら彼女に
「え、え、でも、付き合うとか、そういうのって、おかしいっていうか、そういうのじゃないんで!」
って言われた。アニメみたいにすごい焦ってて可愛かったけど、
やっぱり彼女はそういうふうには思ってないんだ…とがっかりした。
36:2014/05/27(火)01:04:11 ID:
きいてる
37:2014/05/27(火)01:04:23 ID:
八月。店長は沖縄に住む息子の家に一夏でかけるので、店は臨時休業になった。
給料的にもキツかったけど、彼女と会う公式的な理由がなくなったのがなにより辛かった。
15日くらいまでは大学で申し込んだボランティアがあってよかったんだが、それからは暇。居酒屋も家庭教師も人が余ってあんま入れなくて週二三だったから、
週の内4日はなにもないのだ。俺は、悩んだあげく、彼女をデートに誘うことにした。

メールで『よかったら映画見に行かない? 初映画館行こうよ!』と送った。その日返信はこず、一日たってもこなかった。
馴れ馴れしかったかなぁ…結構仲良くなれたと思ったのに…と凹んでいた二日後、『行きたいです!』とだけ返信がきた(なぜかメールだと敬語)
時間と場所は彼女が決めて、結局八月の終わりくらいに2人で映画を見に行った。

いつも地味な服を着ている彼女が、その日は女の子っぽい格好をしてきた。
「あれ?今日はジーパンじゃないんだね。」
「うん、お母さんが男の人と映画館に行くならジーパンじゃ入れないっていうから」
「え?wwwwwそんなことはないけど?wwwwww」
「でもお母さんが言ってたから」
「あーそういう映画館もあるね(?)」
38:2014/05/27(火)01:05:37 ID:
はじめてデートしてみて分かったんだけど、彼女は異常なほどに世間知らずだった。
アイドルも知らない、バンドも知らない。映画館とかゲームセンターに行ったことないってのはパニック症だから分かるとしても、
テレビすら見ないというから驚いた。
「でもさ、学校とかでテレビの
話とかする時困らない?」
「私先生としか話さなかったからなぁ…研究室の人とは仲良くないしあんまり」
「気になってたんだけどさ、…友達いる?」
「君はカウントする?」
「友達だと思うならカウントしてください」
「じゃあ2人」
つまり、俺が含められたとして、他に1人しか友達がいないことになる。
喫茶店で話をしてる時は基本映画か数学の話だったので、プライベートの話は避けてたわけじゃないけど全然してこなかった。
俺は面白くてたくさん聞いた。

「出身は?」
「生まれたのは東京だけど育ったのはイギリス」
「お父さんとお母さんは何してるの?」
「どっちも研究者」
「は?」
このあたりから俺は今話してるこの人はもしかして、天才なんじゃないか?と思いはじめた。
39:2014/05/27(火)01:06:57 ID:
映画はあんま面白くなかったから割愛。何見たのかも覚えてない。
彼女はチケットカウンターの人とか売店の人とかと話すのも緊張するらしく、
人と接する時は「貴方に一任します」って言って離れて行った。道端でティッシュを配られてもキョドるし、
あげくのはてには路上で「桃がこれだけで1000円!安いよー!」とか言ってる奴に対して「あの人、もしかして私に言ってるのかな?私は無視してたことになるの?」とか言い始める。

映画が終わってから、夕食に誘って一緒に居酒屋に行った。
家庭のこととか、プライベートのことを聞くとあまり答えたがらなかったけれど、
俺はもっと彼女のことを知りたかった。そのためにも、酔わせる必要があると思ったんだ。
「酒、飲んだことある?」
「お父さんとなら」
「そとで飲むのは?」
「お父さんとなら」
「飲みに行かない? やっぱり、酒飲みながら話した方が楽しいよ?」
40:2014/05/27(火)01:07:56 ID:
wkwkしてきた
41:2014/05/27(火)01:08:21 ID:
居酒屋に入って、しばらく飲むと、彼女はいい感じに酔いはじめた。
俺は聞きたいことを片っ端から聞いた。
「イギリスの頃の学校の友達とかいないの?」
「いない。その学校は普通の授業がなくて、先生と個別にお話するだけ」
「それって学校じゃなくない?」
「頭のいい人だけが行く塾って言った方が近いかも。」
「へー。じゃあ頭いいんだ?」
「周りはそう言う。自分ではそうは思わないけど。私、ギフテッドらしいんだ。」
「へ? 何?」
「ギフテッド」
「何それ?」

酔わせていたと思ったのに、彼女は「ギフテッド」と言った瞬間にシラフに戻ったかのようだった。
まるで、禁句を言ってしまったかのように。
「…私が質問する番ね!」
「いいですよ」
「どうやったら、人と話せるの?」
「…難しい質問だね 逆に、なんで上手く話せないの?」
「だって、何考えているか分からないじゃない?」
「人って他人についてあんま考えてないから、気にしなくていいと思うよ。というわけで、酒注文しといて!トイレいって来る!」
「…え…何頼めばいいの?」
「あなたに一任します」
42:2014/05/27(火)01:11:03 ID:
結局頼んでなかったけど。店を出たのは2:00くらいで終電は当然ないので一緒にタクシーに乗って彼女を自宅まで送り、
それから家に帰った。俺は翌日、ギフテッドについて調べた。wikiにも載ってるし、
知ってる人もいると思うけど一応説明。ギフテッドは先天的にIQの高い人のことで、いわゆる天才ってこと。
自分の興味のある分野についてはとことん調べ、学び、理解するが、興味のないことはまったく知ろうとしない。
これがギフテッドっていう明確な定義はないんだけど、IQテストとかで分かるらしい。
俺が天才だと思っていた人は文字通り、天才だったわけ。

それからしばらくたって、夏の終わりくらいに彼女からメールが来た。
親が会いたいと言っているから、夕飯を食べにウチに来ないか という誘いだった。
酔わせたことを怒られるのか…でも、確かに仕方ないよな…俺が悪いし。俺は土産を持って彼女の家に行った。
43:2014/05/27(火)01:12:30 ID:
最寄駅で待ち合わせて、彼女の自宅に行く。
「ただいまー」
「お邪魔します…」
ドタドタドタ
「君か!君か!上がって上がって!何これお土産!?ありがとうね!わざわざ!さ、さ、上がりなよ!」
伊東四朗似のおっさんがハイテンションで迎えてくれた。
彼女が自宅に友達を連れてくるのは史上初らしく、豪勢な夕食が用意されていて、ほんとに友達いないんだなぁ と思った。

お母さんは竹内結子がめちゃくちゃ太ったみたいな感じの人で、お父さんは ぽちゃってしてるだろ? って言ってたけどどうみてもデブでした。
でもすごい気さくで、「本当にありがとうね。このまま友達でいてやってね」って何度も言ってた。
夕食を食べ終わって、彼女とお母さんが片付けをしている時に俺はお父さんに別室に呼ばれた。
44:2014/05/27(火)01:15:02 ID:
何故かは分からないけどその別室には『イチゴ白書をもう一度』っていう曲が流れていた。(お父さんが聞け聞け言うから今iPodに入ってる)
俺は先に謝った方が感じがいいと思い、
「このあいだは娘さんを酔わせてすいませんでした。」
「え? いいよ全然! むしろもっと誘ってやってよ。あいつ友達いないからさぁ。最近は君の話しばっかりするよ。
急に映画を買うようになったと思ったらそれも君の影響らしいし。」
てっきりTSUTAYAとかで借りていると思ったらさすが真性コミュ症、ネットで買っていたのだ。

「それでね、ここだけの話だよ…?あ、メアド教えて」
突如メアド交換。
直後メール受信。
文には あいつ実は他人とうまく話せないんだ!!!!! って書いてあった。
実は知ってます。 って返信した。
このあとこの謎のメール送受信がちょっとの間繰り広げられた。
お父さんは彼女のことを全て話した。
ギフテッドであること、コミュ症であること、日本に戻って入った高校の頃にイジメにあって人間不信になり、最近は治りつつあるけどまだ人が怖いこと、
友達がいないこと、だから娘とずっと友達でいて欲しいこと、娘はカラオケにも一緒に行ってくれないから俺と行きたいこと…などなど。
本当に、この人は娘のことが可愛いんだなぁと思った。
45:2014/05/27(火)01:17:13 ID:
それからちょくちょくあっては映画を見て、夕食を食べて、彼女を家まで送り、
俺とお父さんとお母さんと彼女で晩酌をするっていうデートが続いた。
11月くらいに、付き合って下さいと言った。もうその頃はほぼ付き合ってるようなものだったけど。
彼女は冗談で「その理由を論文にしたらね」と言い、俺は真に受けて論文を書き、よろしく付き合うことになった。

彼女とのデートのバリエーションも増えていった。映画がメインに変わりはなかったけど、
俺が好きなバンドのライブに付き合ってもらったり、彼女が行きたかったのに友達がいなくて行けなかった
博物館とか科学館とかに行った。研究所の手伝いが終わると夜遅くなるので、ちょくちょくルームシェアしてる友達がいない時に俺の家に泊まったりもした(親公認)

ケンカもした。相変わらず数学系は全然だったので、彼女に教えてもらっていたのだが、
彼女は「本当にどうしてこんなのが分からないのか不思議でたまりませんな」とかいいながら教えるから
「どーせ教えるんならバカにしないで教えてよ」みたいなことを俺が言って開戦。だいたいそういう日は俺がメールを無視して、日が変わる直前に彼女が電話で「仲直りしなさいってお母さんに言われた」ってしぶしぶ謝ってきた。
お母さんが~ってのはもちろん嘘。日が変わるまでは俺が謝るのを待っているらしい。頭はいいけど精神的には小学生くらいだったと思う。
46:2014/05/27(火)01:19:41 ID:
彼女と過ごす日はすべて楽しかった。世間知らずもいいとこだったから、牛丼屋とか、ファミレスとか、ゲームセンターとか、ボーリングとか、
この年齢じゃ当たり前に経験してることが彼女にとっては新鮮で、
だからこそ自分も、楽しみを再発見出来たというか。ゲーセンってこんな面白かったっけってびっくりした。
彼女のパニック症もだいぶやわらいできたみたいで、カウンセラーの人にも自分じゃ治せない速度で治ってきてる、
本当に感謝してるみたいなメールをもらったこともあった。

そんな中、事件が起こる。三年生になってから生活が落ち着いてきた四月、まえまえから彼女が行きたがってたディズニーランドにつれてってあげることにした。
その時はもう彼女は大学を卒業してて働いていたけど、研究者っていう職業はびっくりするほど融通がきくらしく(そして給与がすごい)毎日のように会っては遊んでいた。
俺はというと、決して裕福じゃない家庭で、親父の会社が経営困難で破産して、奨学金を借りなきゃ通えない程度まで悪化していた。
親は働き始めてから仕送りすればいいと言っていたけど、国立に落ちて私立に入学した後ろめたさから、
教科書とか生活用品とかをケチって仕送りしてた。彼女とのデートもなるべく金のかからないTSUTAYAで借りたDVDを見るとかに切り替えて、
外出することが減ってった。だからこそディズニーは久々のお出かけで、俺も彼女もすごい楽しみにしてたんだ。
47:2014/05/27(火)01:21:03 ID:
リサーチを重ねて人がもっとも少ない日を調べて、彼女がパニックにならないように最善をつくした。
人とのコミュニケーションがなければパニックを起こす可能性は低いけど、せっかくのディズニーだから楽しい思い出だけにしてあげたかった。
お金はチケットだけは俺が出して、園内は割り勘とあらかじめ決めておいた。彼女はおごってもらうことをあんまり快く思ってないみたいだった(今までのデートは基本的に割り勘だった)けど、
男はそういうもんだって言い聞かせて納得させた。

彼女のパニック症に関しては、ほんとにケースバイケースで俺も分からないことがたくさんあるけど、
とりあえず頼れる人間がいれば大丈夫らしい。それが親だったんだけど、常に親がついていくわけにもいかないからなんとか頑張ろうと思って俺がバイトしてる喫茶店にきたってわけ。
研究所にはお父さんの友達で古くから彼女のことを知ってる人がいるから大丈夫らしい。人ごみとかも極力避けたいけどその頼れる人といれば平気とのこと。
ちなみにその頼れる人のことを彼女はなぜか知らないけどコアと呼ぶ。
48:2014/05/27(火)01:23:29 ID:
当日、彼女の実家に泊まらしてもらい、朝早くからでかけた。
「早起きは~♪ 辛いけど~♪ ディズニーが~♪ 待っている~♪」
機嫌のいい時のくせで、思っていることをすぐ歌にする。久々の俺の運転で死にそうになりながらやっとの思いでディズニーに着いた。
コンビニで事前に買っておいたチケットを彼女に渡す。
「普段なんも買ってあげられなくてごめん。今はこんくらいしかしてあげられないけど、仕事したらちゃんと俺が出すから」
ちょっとかっこよすぎたかな?

「貧乏だってことは気にしてない。その分私が出せばいいんだし。ディズニー代も返すよ」
俺がアホだったのかもしれない。俺のほうがよっぽど子供だったのかもしれない。期待してたのは、
「ありがとう!今日はほんとに楽しもうね!」って目をうるわせて言う彼女の姿だった。
世間の女の子が持ってる感覚とはギャップがあるのは理解してたし、それも魅力だと思っていた。
だけど、バカにならない値段のチケットをサプライズで買っておいたのに、感動されることもなく、
貧乏って切り捨てられたことに、俺は傷ついた。金に関して敏感になってたし、デートが割り勘になってたのも俺は負い目に感じてた。
それもあって、俺はもうどーしようもなかった。彼女は一万円を差し出してた。俺はボロボロと泣いてた。
「一万円が、そんなに嬉しいの?泣くほど?」
「ふざけんな!!!!!」
49:2014/05/27(火)01:26:37 ID:
そっからの記憶はない。気がついたら家に1人で帰って寝てた。
たぶん彼女をおいて、1人で車で帰ってきたんだと思う。
起きたら五時くらいで、電話には彼女のお父さんから何十件という着信が残されてた。
今になってはパニック症の彼女をあんな人ごみに置き去りにするなんてとても恐ろしいことがよく出来たもんだと思う。
でも、俺は自分のプライドがギッタギタにされたことに怒ってたから、反省することはなく、電話を折り返さなかった。
日が変わるか変わらないかぐらいに彼女のお父さんからメールがきた。
ムスメはパニックになってもう少しで倒れるところだった、私は仕事だったのに中断して千葉まで迎えに行かなくちゃいけなかった、
ムスメは治ってきてるとはいえパニック症なんだから気を使って欲しい、信用してたのに、失望した…

俺は返信しなかった。ムスメが可愛いのはわかるけど、俺の気持ちはどーなるんだよ、傷つけられたこの気持ちはなんなんだよって思った。
お父さんすらウザくなった。彼女から連絡がくることは無かった。それもツラかった。本人の連絡じゃなくて、来るのは全部お父さんからだったから。
俺と彼女は、こうして終わりを迎えた。
その翌日の大学の講義でもらったプリントに ギフテッドはサイコパスでもあるのかなぁ。 みつを って書いたのを覚えてる。

彼女がいればいいと思ってたから、大学に友達は少なくて、俺はくっそつまんないキャンパスライフをたんたんとこなした。
講義にはフルで出席、成績もオールA、カテキョのバイトに本気を出して(自分なりの指導要項とかをまとめて塾長に出したらすげぇ引かれたけどそっから仕事増えた)、
楽しみは映画だけの毎日を過ごした。3年の終わりからなんとなく就活を始めて、4年の夏くらいまでは就活に夢中になれた。
成績も悪くなかったし、ゼミ長のコネでそこそこの会社に就職が決まった。単位は足りていたので、ルームシェアしていた奴に別れを告げて実家に帰って半年ゆっくり過ごすことにした。
50:2014/05/27(火)01:27:52 ID:
あちゃー
51:2014/05/27(火)01:30:15 ID:
東京駅から新幹線に乗る。1年経っても全く彼女のことが頭から離れなかった。
花火大会ではぐれて、子供みたいにワンワン泣いてるのを見つけた時、ほんとに守ってあげたいと思った。
研究所に寄付金を募るパーティーでなだたる著名人と彼女が顔見知りだった時、側にいるのが凡人の自分でいいのかと思って落ち込んだ。
店長が彼女の誕生日を店でやってくれた時、感情をあんまり表さない彼女が「君と出会えて本当によかった」
と言ってくれた。俺は、新幹線の中で、気づいたら大泣きしてた。

田舎では家族が暖かく迎えてくれた。久々にあった地元の奴とか親戚と飯食ったり釣りしたり、
ぼくなつみたいな日々を過ごした。雪がちらちらと降り始めた頃、ルームシェアしていた奴から電話がきた。
「そっちはどうよ?」
「やっぱ田舎の方がいいわ 落ち着くし お前はカリスマ美容師になれたのかよ?」
「ぼちぼちな それはそうと、今日、変な女が家に来たぞ お前に会いたいとかで」
「…え? どんな感じだった!?」
「なんかよくわかんない、自分の名前もカミカミだし、汗もすげえし、
キモかったわ 心当たりあんの?」

そいつと彼女は面識がなかった。会わせる会わせる言ってタイミングが無かったのだ。
でも、間違いない。彼女だ。何の用があったんだろう… 最終面接なんかよりもずっと胸がドキドキした。帰りたい。彼女に会いに行きたい。
でも、復縁なわけがない。そうだったらもっと早くから家に来たはずだ。会ってどうする?何を話す? そもそもなんの為に来たんだ?
疑問符が止まらなかった。どうしたらいいかも分からない。俺は、店長に電話をした。共通の知人がそれしかいなかったからだ。
52:2014/05/27(火)01:31:32 ID:
訪ねてきたらしい旨を伝えると、答えは意外だった。
「会わない方がいい。彼女は天才で、やっぱり人と感性が違う。付き合っていくなら当たり前だけどお前は人間性とか求めるだろ?
自分の気持ちにこたえて欲しいって。それが出来なかったらまたお前は怒るかもしれないし、そもそもそれは彼女には無理なことなんだよ」
大人な意見だった。頭を殴られた気がした。
「ありがとうございます」
「いつでも店来いよ」

俺はやっとその一件で吹っ切れた気がした。なんとなく、俺の方だけが向こうを忘れられないんじゃないかと思ってたけど、向こうも同じだったのだ。
それでいい。それで満足だ。俺はふたたび田舎での生活に没頭した。
53:2014/05/27(火)01:33:05 ID:
年が明けた2月、その日は朝早くから雪かきをするために外に出た。
珍しく雪が降っていない。徹底的に掻くなら今日しかない!スコップを片手に俺は家を出た。
道に女の人がいた。寒そうな格好をして、震えていた。彼女だった。
54:2014/05/27(火)01:34:12 ID:
「どうしたんだよ!!」
「会いにきた」
「どーやって!? 体冷たすぎ!」
「夜遅くについたんだけど、君に連絡する手段なくて、待ってた」
「待ってたって…一晩中!?」
「一晩じゃない 六時間くらい」
「バカじゃねーの!!!!」
ひとまず家に入れた。親は朝早くから俺が女を連れ込んだのかと思って慌ててたが事情を説明してる暇はない。
「風呂ためるから入れ! てかまず服着替えろ かあさんなんかかしてあげて」
「あ…これ…」
差し出したのはディズニーのチケットだった。我慢してた涙が溢れ出した。
「行こう!明日行こう!」
「うん。君怒って帰っちゃったもんね。私怒らせてないのに」
「…アホ」
55:2014/05/27(火)01:38:04 ID:
彼女がなんとかルームシェアしてた奴に事情を説明したところ、
電話とかよりも直接会いに行った方がいいとアドバイスされて
実家の住所を教えてもらったらしい。 いきなはからいだけどもうちょいで凍死してた。

今はより戻して付き合ってる。相変わらず喧嘩はするけど、結婚も考えてるくらいには真剣。
56:2014/05/27(火)01:39:20 ID:
長々と語ってごめん。最後まで読んでくれた人いたらありがとう。
なんか質問あったら答えるよー
57:2014/05/27(火)01:40:47 ID:
追いついた
これからはお前に興味をもっと持つだろうから少しづつでも人間的な感情を教えてやればいい
61:2014/05/27(火)01:42:57 ID:
>>57
そうだね。最初は俺自身っていうか、世間を知る媒体として興味があったらしいから。
最近は俺自身に興味しめしてると思う。家族のこととかも聞くし。
59:2014/05/27(火)01:41:43 ID:
まぁ似た経験あるんだがこういう奴はある意味池沼だからな
苦労は絶えんがせいぜい頑張れ
63:2014/05/27(火)01:44:33 ID:
>>59
確かに。平気で人が傷つくこと言うし。
125:2014/05/27(火)03:08:39 ID:
まぁなんだ、せっかくだからぶっちゃけとくけど>>59で似た経験あるって書いたのは実は俺自身のことな
7歳でギフテッド認定されて海外留学も進められたけど日本に留まったくち
俺は友達も恋人も普通にいるけど感情表現が苦手で恋人に「好き」っていうのもかなりの難易度、だからその子の気持ちはスゲーわかる
ちゃんと伝えた方が良いことはわかってるんだけど言えない
だから好かれてるのか信じられないなんて言わずにどうか信じてやってくれ
最後に、ギフテッド=真正コミュ障とは限らないんで誤解なきよう
60:2014/05/27(火)01:41:48 ID:
末永く爆発してください。
64:2014/05/27(火)01:45:36 ID:
>>60 結婚できるよう頑張ります
65:2014/05/27(火)01:49:17 ID:
向こうのお父さんお母さんとはもう大丈夫なのん?
70:2014/05/27(火)01:56:35 ID:
>>65
実は和解できたのは最近なんだよね。より戻したのはけっこう前なんだけど。
俺が謝りに行きたいって彼女に言ってもお父さんは会いたくないらしいからって一点張り。
お父さんの電話番号知ってたけどかけても出ないからどうしようもなかった。

ほんと一ヶ月前くらいにやっと実家に招かれて、話し合ったばっかり。
今後もう一回でもああいうことがあったら娘とはつきあわせられないって言われた。
まぁ感情的になった俺が悪いから仕方ないよねー
せめて一緒に帰ってくればよかった。
71:2014/05/27(火)01:59:23 ID:
胸糞話じゃなくて良かった

苦労多いだろうが頑張れよ!
74:2014/05/27(火)02:03:09 ID:
>>71
ありがとー
88:2014/05/27(火)02:17:49 ID:
喫茶店でバイトするか…
96:2014/05/27(火)02:30:47 ID:
彼女にスレたてたってメールしたら
釣りって思われないようにID書いた写真撮って送るから寝ないでって言われた
明日仕事なんですけど
97:2014/05/27(火)02:31:56 ID:
期待
101:2014/05/27(火)02:41:29 ID:
108:2014/05/27(火)02:45:37 ID:
笑顔かわいい
111:2014/05/27(火)02:48:12 ID:
>>107
写真あんま撮ってないんだよね
探してくるわ

>>108
歯並び悪いの俺が言ったら気にし始めたから笑顔褒められるの嬉しいはず
伝えとくw
113:2014/05/27(火)02:51:09 ID:
彼女の笑顔が続くように
115:2014/05/27(火)02:54:20 ID:
>>113
頑張ります!
120:2014/05/27(火)02:57:57 ID:

こっちにしとく
お幸せにね
121:2014/05/27(火)03:01:20 ID:
>>119
一応許可はとってあるけど、読み返すと泣き虫みたいだから見て欲しくない

>>120
送っとくww
122:2014/05/27(火)03:03:17 ID:
明日も朝早いんでそろそろ寝ます。
こんな惚気に付き合ってくれた人ありがとう!
おやすみなさい
123:2014/05/27(火)03:03:54 ID:
おつ
元スレ:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1401118464/
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2014/06/03 18:59 | おーぷんまとめCOMMENT(0)  TOP

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